組み立てのコツ
今一般的になっているATX編です。
その他の仕様にも応用出来ると思います。
パソコンの組み立ては誰にでも出来る事ですが、基本を守らないと簡単に壊れます。
電気は待ってくれません。一瞬で壊れます。
間違った配線はもちろん、通電中に一寸どこかに触ってしまっただけでも壊れます。
湿度が低い時期には、静電気で簡単に壊れます。
特に静電気破壊は気が付かない内に起きます。
何気ない一瞬の動作が、致命的な破壊を起こします。
その静電破壊を防ぐ方法です。
最初に、全ての物が電気をいつも持っていると思ってください。
電気は高い所から低い所へ流れます。(実際には低い所から高い所へ電子が移動するのですが)
その通路に電子部品が有ると、そこを通って流れます。
その流れる通路が問題です。
一般的な電子部品は、かけられる電圧と流せる電流と、そしてその向きが決まっています。
普通に通電した時は設計通りですが、静電気の場合は大変高い電圧がかかります。
それが部品を壊してしますのです。
ここまでで、防ぐ方法を思いつきましたか?
簡単です、部品の中を静電気が流れなければ良いのです。
(左利きの方は、以下左右を逆に読んで下さい。)
具体的な動作は、右手に部品を持つ。
その時左手が、さり気なく(わざとらしくでも良い)ケースを触っている。
タイミングを間違えないように、左手が先です。
これだけです。
相手がケース以外の場合も、同様です。
相手が人の場合は、左手で相手に触りながら、部品を渡す。
少し気色悪がられる時も有りますが...
ともかく絶縁袋から取り出した後は、細心の注意をして下さい。
部品を先に相手に触らせないで下さい。
但し袋に入っている内は安全です。
さて、充分脅したので、後は楽しみましょう。
初めて組んだ方からの質問で多かった物をいくつか上げます。
まずネジの種類です。
ハードディスクドライブの取り付けは、一般的にはインチネジを使います。
良く見るとピッチが荒い方がインチネジです。
それに対して繊細そうな見た目をしているのがミリネジです。
フロッピーディスクドライブやCD−ROMドライブは、ミリネジを使います。
(メートル法に統一して欲しいよね、まったく)
ミリネジの穴にインチネジを入れようとすると、とても抵抗が大きく無理をするとネジ穴を壊します。
平気でこれをやり、そのままの方もいますが、あまりお薦め出来ません。
インチネジ用の穴にミリネジを入れると、最後にぎゅっと締めようとした時にから回りをします。
この場合はネジ穴を壊す事はあまり有りませんが、ネジが緩んで落ちるかもしれません。
ネジ穴に合ったネジを使いましょう。
間違いで多いのはフラットケーブルの向きです。
フラットケーブルとは、フロッピーディスクドライブやハードディスクドライブ等に、接続されている幅数センチの帯状のケーブルです。
このケーブルには片側の端の一本が着色されています。
こちら側を一番と呼びます。
マザーボードを良く見ると一番側にマークが有ったり、1と書いて有ったりします。
これを合せてしっかりとコネクターを差し込みます。
もう一度挿し込みを確認して下さい。ここの失敗は多いです。
更に、一列ずれたりしていないか確認して下さい。
さて、ドライブ側ですが、これもどこかに一番のしるしが書いて有ります。(番号だったりマークだったりします)
一般的には、ハードディスクドライブとCD-ROM等のドライブは電源コネクター側が一番です。(後ろから見て右側)
フロッピーディスクドライブは決まっていない様ですが、ドライブの後ろから見て左の物が多いです。
フラットケーブルは逆に挿して致命的に壊れる事は少ないですが、間違えない方が良いに決まっています。
良く確認して下さい。
ドライブ側も、挿し込み状態をもう一度確認して下さい。
フロッピーディスクドライブ用のフラットケーブルにはコネクターが4個から5個付いています。
一つだけ離れて付いている、寂しそうなコネクターが、マザーボード側です。
途中でケーブルの一部が、変な感じで捻って有ります。
その先の小さい方のコネクターがAドライブ用です。
もう1基フロッピーディスクドライブを付ける時は、中間に有る小さい方のコネクターに付けます。
これがBドライブとなります。
残りの大きいコネクターが邪魔ですね。
これは、過去の遺物となりつつ有る5.25インチのミニフロッピーディスクドライブ用です。
次はケースから出ているケーブルです。
これはマザーボードの所定の所に配線するのですが、これの極性が分かりにくいのです。
一般的に電線を色分けする時の決まりですが、色付き側が活線で、反対側が静線です。
これじゃ分かり難いですよね。
たとえば赤と白だと、赤がプラス、白がマイナスです。
同じく緑と白は、緑がプラスで白がマイナス。
黒と赤は、黒がマイナス、赤がプラス。
白と黒は???私は知りません。どっちでも良いのじゃないかな?
極性が有るのはハードディスクのアクセスランプ、電源ランプ等の表示ランプ用です。
これは、表示用に電球を使わず発光ダイオードを使っているためです。
ダイオードには極性が有り、逆にすると電流が流れず、発光しないのです。
つまり、間違えても点灯しないだけです、安心して下さい。
それから電源スイッチ用とリセットスイッチ用、これは所定の所へ配線するだけです。
極性は関係有りません。
さて、残りはPCスピーカー用ですがこれも極性は有りません。(オイオイ 言い切って良いの?)
本当は有るのですが、どちらでも音は出ます。気にしないで下さい。
それから、スピーカー用とアクセスランプ用は5ボルトの電源電圧がかかっています。
ケースの内部等ではさみ込んだりしないで下さい。
配線から煙が出て、あなたの心臓にショックを与え、更にマザーボード等を壊す可能性があります。
マザーボード側ですが、マニュアルを良く読んで、更にボードを良く見てどこに結線するかを確認して下さい。
マザーボードのマニュアルによっては、大変分かりにくいです。
表示ランプ用のコネクターが、どちらがプラスか分からない物も有ります。
極性を間違えても、点かないだけですから良いのですが、結線する場所を間違えないで下さい。
いよいよマザーボードの部品装着です。
最近のメモリーはDIMMが多いですね。
これを装着する時は、かなり力がいる場合が多いです。
めげずに頑張りましょう。(マザーボードを割らない程度にお願いします)
CPUの取り付けですが、確実に取り付ける様に注意して下さい。
ソケットの場合は、CPUがソケットに密着している事を確認して下さい。
スロットの場合の失敗が多いです。(初代のPentiumUとAthlonは失敗しないと思う)
スロットの場合、どこまで挿したら良いのか分かりにくいようです。
コネクターの構造上、挿し込み方向で2回手応えが有ります。
一回目の手応えで納得してしまうと、虎の子のCPU、更にはマザーボードまで壊す場合があります。
この手応えは、大変分かりにくいです。
ちゃんと入っていると確認出来るまでは、通電しないで下さい。
でも、どう確認するのだろう?
なんて表現したら良いのか...
ザク、ズル こんな感じかな?
AGPのボードもちゃんと入っていない事が多いです。
AGPを先に付けて他のボードを挿している時にAGPが抜けかかる事も有ります。
最後にもう一度確認しましょう。
いよいよ通電です。(ドキドキ)
まず電源のスイッチを押します。
何も変化が無い時は、後部の電源の所に有る主電源スイッチの確認と、使用電圧の確認をして下さい。
主電源スイッチはシーソー型が多いです。
シーソー型のIマークが倒れている時が、主電源が投入されている時です。
使用電源電圧は日本では、115ボルトと書いて有る方です。
それでも電源が入らない時は、急いで電源ケーブルを抜いて下さい。
変な匂い等の異変が無い限り、多分マシンは無事と思います。
もう一度各配線を確認しましょう。
電源からマザーボードに接続されている沢山の線が付いたコネクターが、ちゃんと爪で固定されているか、確認して下さい。
きっと一寸したミスが有ると思います。